B.C.(仮面ライダーV3)

「邂逅の明日」(1995.8.19)初出(「回帰線」(2002.3.18)に再録)



     一 位相

 ついと開かれた黒塗りのフォードの後部ドアに手をかけたところで、デストロン科学者グループのリーダー・結城丈二は呼び止められている。
「待って下さいよ、結城さん!」
都下のさる閑静な住宅街の外れに、世間には知られる由もないデストロンの秘密研究所があった。深夜ともなればひっそりと静まり返るその地下車庫に、靴音をけたたましく響かせて走ってきたのは助手の阿部である。
「どうしたんだい、こんな夜中に」
「それはこっちが言いたい台詞です」
間髪入れずに阿部が言い返した頃、ようやくその後ろに追いついてきた片桐はまだ眠たげにまばたきしている。どうやら叩き起こされたとみえ、まだ目が覚めきっていないらしい。
「こんな夜中に呼びつけてくるような用事で、結城さんがわざわざ出向かれる事はありませんよ」
時計は一時半を少しまわったところである。
「スケジュールを受け取るだけなら、俺か片桐が行けば済む事です」
「そういう訳にも行くまい」
肩をすくめると、結城はフォードの後部シートに乗り込んだ。
「研究チームの転属は首領直々の命令だ。僕が挨拶がてら出向くのが筋だろう」
「それはそうかもしれませんが」
言いかけて埒があかない、と思い返し、阿部は閉まろうとするドアを掴んだ。
「…とにかく、御一緒します」
そのまま返事を待たず、結城の隣に滑り込む。
「一人でいらしては…」
「阿部」
めったな事を言うな、と助手席におさまった片桐が言外に含ませて制する。
 フォードの運転手は先方から差し向けてきた黒戦闘員だ。
「大仰だな。…何も君らまで来る事はないんだよ」
苦笑するリーダーに、阿部と片桐は顔を見合わせて密かに溜息をつく。
 この人には、きっと解っていないのだ。
 ツバサ大僧正が仮面ライダーV3と戦って敗れ、その後任として大幹部ヨロイ元帥が来日したのは半月前である。
 対V3の、いわば切り札として招聘されたのはその残酷無比で名高い―――デストロンの組織内でも恐怖をもってその名の囁かれる大幹部だった。敵に対する冷酷さもさる事ながら、猜疑と嫉妬に満ちたその気性はデストロンに在って、その昇進の為に闇に葬られた幾多の犠牲を出してきたと良からぬ噂には事欠かない。
 そして彼の総指揮下となる新しいアジトへ、結城丈二の率いる研究チームが異動を命じられたのはつい昨日の事である。
 もともとデストロンの科学者グループは戦闘部隊とは系統が異なり、戦闘上の作戦の為に派遣される場合を除けば戦闘部隊のアジトに常駐する事は稀といってよい。リーダーの結城はもとより阿部や片桐にしても、このデストロンの研究所を離れた事はほとんど無かった。
 いわば異例の措置ともいえるこの異動には、デストロンの本格的な世界征服に向けた科学者グループと戦闘部隊との共闘という名目がつけられてはいる。確かに数年来の研究テーマの完成が間近ではあり、その説明に一応の納得はしながらも、助手達は研究の事しか頭にないリーダーよりはいくらか世故にも長けている。
 用心に越した事はないのだった。

「―――そうか」
僅かにはいる光に身体を覆う鱗を七色に光らせ、怪人は大幹部に一礼した。
「早速風見志郎が《餌》に食らいついてきおったか…計画通りだ」
組織の紋章を頭上にいただく位置に立って、大幹部ヨロイ元帥は怪人の報告に目を細めた。《餌》を使って風見志郎をおびき出し、怪人ガルマジロンに倒させる計画は、今のところヨロイ元帥の思惑通りに進んでいる。
 《餌》とは一人の奴隷だった。怪人ガルマジロンの能力テストに使う予定だったその男が、アジトから脱走するのをわざと見逃す。その捕獲を指示する通信を風見志郎に傍受させ、偽の救急車での拉致を阻ませる。全ては順調な展開と言えた。
「いよいよ仕上げにかかるとするか…」
その低く嬉しげな声音に、ガルマジロンはふとまなざしを上げた。
 兜の奥で双眸が昏く光っている。そのぎらつく光に、ガルマジロンは気押されている。身のすくむ程冷酷な、そしてそれを楽しんでいる光だ。
(恐ろしいお方だ…)
おそらく風見志郎は自分がまさにヨロイ元帥の思うツボにはまっているなどとは露程も思っていないだろう。襲来を予想はしながらもとりあえずデストロンに一矢報いている、そんなつもりに違いない。
 それがヨロイ元帥の―――あるいはガルマジロンのたてた筋書き通りであるとも知らずに。
「御任せ下さい、ヨロイ元帥」
つとその視線を避けるように目を伏せて、ガルマジロンは深々と頭を下げた。
 風見志郎―――仮面ライダーV3は脱走者とその妻子を守る為に病院に居る。デストロンの逆襲に備えて、おそらくは全神経を研ぎすましている筈の無敵の改造人間を、しかし易々とおびき出す方法が一つだけあるのだった。
 但しそれも彼が変わっていないとすればの話だがな―――とガルマジロンはいくらか自嘲的に思う。
 仮面ライダーV3となった今も、彼が自分の知っている風見志郎と変わっていなければ、という前提のもとに、風見志郎の旧友・高木裕介はヨロイ元帥にガルマジロンとなる事を志願し、彼自身の計画を立てたのだ。いささか虫の良すぎる考えなのは解っていた。
 それはむしろ、希望にも似ている。
 デストロンで憎悪をこめて語られるその宿敵の風評は、どうしても自分の知っている屈託のない笑いの似合う友人とは一致しなかった。つい今しがた、仕組まれた拉致現場で戦闘員と戦う無敵の改造人間の姿をその目で確かめながら、それでも風見志郎に変わりはない筈だ、とガルマジロンはまだ思い込もうとしている。それは自分の為かもしれない。
 自分も外見はどうあれ、友人を思う心は昔と変わっていないと信じたいのだ。
「―――良いか、ガルマジロン」
その声に、はっとガルマジロンは我に返った。
「貴様の使命は仮面ライダーV3、風見志郎の抹殺だ。為損じたその時は…解っておろうな」
「…もとより」
ガルマジロンは低く呟いた。
「この命は…偉大なるデストロンに捧げられたもの」
「宜しい」
ヨロイ元帥の声は愉しげだったが、そのまなざしはひややかだった。
「ならば行け、ガルマジロン」
無言のまま一礼してきびすを返し、歩み去っていくガルマジロンの後姿が、やがてゆっくりとその改造前の姿に変わっていくのをヨロイ元帥は薄笑いを浮かべて眺めていた。
(せいぜいうまくやることだな…その為にわざわざ貴様にその姿と心を残させたのだからな)
だからこそガルマジロンは使命を全うする筈なのだ。何をどう惑おうとも、自らの存在意義とデストロンへの忠誠がその心に刻まれる限り、かつては友人であったその男に力の限り立ち向かう事になる。そして正義の味方を気取る風見志郎には、たとえ友人であろうともデストロンの改造人間に背を向ける事はできない。よしんば全力は出せないにせよ―――その暗い愉悦に、ヨロイ元帥はかすかに身震いする。
(たかがV3ごとき…学者共の手など借りずとも片付けてみせるわ)
ガルマジロンの姿が闇に消えても、ヨロイ元帥はなおも期するところのあるように遠く目を細めていた。
「―――ヨロイ元帥、結城博士がお待ちです」
その思考を遮ったのは、指令室の外に控えていた黒戦闘員の低い声である。
「結城…?」
ヨロイ元帥は思い出すふりをしてみせ、それから面倒げに肩をいなした。
「御殿場か」
勿論忘れている筈もない。
新しく建設中のアジトに、科学者グループの主力チームが合流するという通達をヨロイ元帥が受け取ったのは一昨日の事である。なにも学者ふぜいに手出しさせずとも、と忌々しく思う一方で、しかしヨロイ元帥がひそかにほくそ笑んだ事は誰も知らない。
 その憎悪は、まだ誰にも気づかれてはならないのだ。
「―――良かろう。すぐ戻る」
はっ、と戦闘員が車の準備に下がってから、ヨロイ元帥は一人思いを巡らす。
 思えばうまい具合に事が運んだものである。
 仮面ライダーV3に次々と大幹部が倒され、自分の地位に肩を並べる者ももはや居ない―――と満足してぐるりと周りを見渡した時、しかしヨロイ元帥は自分が視線を向けても目を伏せない、まっすぐなまなざしの持ち主を見つけてしまったのだった。

「―――ようこそ日本へ、ヨロイ元帥」
深夜に小一時間も待たされた事をそれほど気にする風でもなく、長身の科学者はまっすぐ右手を差し出した。
 まだ年は若いが、今やデストロンで屈指の実力者―――科学者グループのリーダー・結城丈二である。
「我がアジトに科学者グループのトップをお迎えできるとは光栄の至り」
言葉だけは慇懃に応じると、ヨロイ元帥もマントの内から握手を返した。握手などもう何年ぶりになるかも覚えていない、その鎧われた手は冷たい。
(…?)
そして力をこめた瞬間、ふっとその聡明な面ざしがけげんそうに曇るのを、ヨロイ元帥は目をすがめて眺めた。何かを思い出したいのに思い出せない―――そんな自分にとまどうような結城の表情の理由を、しかしヨロイ元帥は知っている。
(餓鬼が…)
喉の奥で笑いを押し殺しながら先に手を放すと、何ごともなかったかのように書類を傍らの戦闘員に命じた。
「…いつ頃移ってくる?」
「ああ、明日を予定している。研究室の工事が済んでいないそうだから」
そして手を放した途端に懸念も忘れたように、結城は元の自信に満ちた表情に戻って横から差し出された書類を受け取っている。
「…呑気な研究所とは違ってな。ここは前線だ」
しかしその小利口な口調がヨロイ元帥の癇に障る。
「前線基地に居る以上、戦闘が最優先される事は心得ておかれるが良い」
そこまで言われてようやく察しがついたらしい。ああ、と少し困ったように白衣の肩をすくめたきり、それ以上言おうとはしなかった。わざとなのか気がついていないのか、悪びれる風もないその態度がますます気に食わない、とヨロイ元帥は密かな憎悪を新たにする。
 もう覚えていない程の昔から、本能的に敵を探す事で生き延びてきた。初めは生命の危険を防ぐ為に―――そしていつか自分の地位を守り、更に大きな権力を掴む為に、自分と敵対するものは完膚なきまでに叩き潰しておくのは勿論、自分と肩を並べる可能性のある者は芽の内に摘む。その生き方はこの強大な組織―――デストロンの大幹部となった今も変わらない。
 幸いな事にドクトルGやキバ男爵ら大幹部が次々と葬られ、ヨロイ元帥と肩を並べる者が居なくなった今、その視界を遮るものはもはやたった一つ残っているだけだった。
 最初はまだほんの子供だ、と気にも留めずにいた。しかし卓越した頭脳とデストロンへの真摯な忠誠が首領の覚えめでたく評価され、異例とも呼べる早さで科学者グループのトップを占めるに至った経緯を、ヨロイ元帥は目の当たりにしている。
 わけても気にいらないのは、それだけの実力を持ちながら結城が全く地位に関する野心も抱かず、自分と相手の力関係など意にも介さないところだった。年の割に落ち着いているが向こうっ気も強く、相手が幹部であろうと平気で渡り合うその気性の程は、聞くともなしに科学者内での武勇伝めいた噂話となって耳に入ってくる。
 力にへつらう相手には睨みをきかせておけば良い。野心をもつ相手ならば、その跳ね上がりに乗じて足をすくえばたやすく抹殺できる。だがこの青年科学者にはそのどちらも通用するまい。とは言え放っておけば遠からず自分の足元が危うくなってくる事も、ヨロイ元帥には経験で解っている。
(後は口実をでっちあげて根回すか…)
それも相手が戦闘部隊からは隔絶されたデストロンの研究所に居るのでは難しい。どう画策したものか、と思いあぐねていたところへ、外ならぬその獲物が転がりこんでくる形になったのだ。後は頃合を見てそれらしい《事実》を造れば良い。いざとなればアジト内の造反とでもどうでも処理できる。
「…ときに随分首領も期待されている研究らしいが」
そこまで考えてふと思い出し、さりげなさを装って話題を変えた。何の言及もなかったとは言え、首領の言葉の端々から大体の察しはつく。研究や学問の類いに関する興味はなかったが、少しは役に立つものでもあれば自分の手にしてからでも抹殺は遅くない、となおも細かい計算を巡らす事は忘れなかった。
「一体何の研究だ?」
しかしその一言に、結城の表情は反射的に厳しくなった。
「…完成したらそちらへ引き渡すよう、確かに命じられている。だが今の時点では、君に話す必要はない」
およそ世事には疎い青年ではあったが、それでも耳に入る話はある。
 ことに仮面ライダーV3が現れて以来、戦闘部隊の突出は時として目に余るものがあった。試作品の段階だった研究を無理矢理に持ち出して却って自滅を招いたり、無茶な改造スケジュールを押しつけて憚るところがない―――その全てが、ただ一人の宿敵仮面ライダーV3を倒す為なのだ。
(…そんな事の為に)
それは科学者らしい自負である。
(僕達の研究を半端に使われてたまるか…)
その計画は確かに戦闘用ではあったが、しかし完成する迄は自分達の研究だ。とにかく今使える部分だけでも、とその場凌ぎの使い方をしないとも限らない相手に説明するつもりもなかった。
「失礼する」
それ以上ヨロイ元帥に問う隙を与えず、結城は静かに話を打ち切った。そのまま戸口に控えていた黒戦闘員にアジト内の案内の続きを促し、助手達を連れて出て行く。その白衣の背中を、ヨロイ元帥は焼き殺すような視線で見つめていた。
 いよいよ放っておく訳にはいかなくなってきたようだった。



     二 岐路に立つ

「―――ヨロイ元帥」
薄闇の内で彼にしか解らない夢想に耽っていたヨロイ元帥は、その声でゆっくりと現実に戻ってきた。
「ガルマジロンから連絡が入りました。風見志郎のおびきだしに成功したとの事です」
「《餌》はどうした」
「計画通り捕獲、D3アジトへ向かっています」
戦闘員は近々廃棄される予定になっているアジトの名を口にした。忠実な手足である戦闘員は大幹部の命令に疑問をさしはさむ事はなかったが、それでもその語尾には不審が滲んでいる。
(何故廃棄寸前のアジトを今更か…)
車の用意を命じながら、ヨロイ元帥はひそかに自嘲めいた笑みを見せた。
 その傲慢さの裏返しには、常に周囲の本心を探る細心さも持ち合わせている。理由はどうでも良かったが、とにかくヨロイ元帥には半ば本能的に解っている事があるのだった。
(…一つのアジトから二人も裏切り者が出ては何かと不都合と言うものだ…)
そう胸に呟くと、ヨロイ元帥はマントを翻して茶番の舞台へ向かった。

「…仮面ライダーV3が」
え、と阿部は一歩先を行くリーダーの横顔を見やった。
「どれ程のものだと言うんだ…たかだか一人の改造人間の抹殺が、いつからデストロンの目標になった…」
まだ工事途中の研究室は灰色のコンクリートの壁を寒々と剥き出している。同じアジト内の指令室に比べひどく殺風景な室内を早足で歩きながら、結城は憮然とした表情をしている。これまで戦闘部隊とは無縁なところでただ研究だけを続けてきた彼が、この最前線の空気に反発しているのが阿部には手に取るように解った。
「…結城さん」
それでも辺りをはばからないその言葉は危険すぎる、とひそかに肝を冷やす。それは取りようによっては、デストロンを批判する言葉ともとられかねない。
「我々には関わりのない事ですよ」
だから阿部にはそう言うしかなかった。
 いつの間にかすっかり夜は明けている。案内者の不明瞭な対応に業を煮やした結城が自分の目で研究室の完成状況を確かめると言い出してから、ここまで見てくるのに三時間程かかっていた。設備をチェックする傍らに始めた、研究室から持ち出す機材をリストアップしていく作業もそろそろ終わろうとしている。
「結城さん」
白衣の裾を掴んで、先刻使いに出した片桐が階段を駆け下りてきた。
「駐車場へ行ってきたんですが、車がないんです」
「?」
「はっきりした事は解らないんですが、どうも近くで戦闘が始まるらしくて、さっきから一台残らず出払ってるらしいんです」
結城が僅かに眉を寄せたのに気づいて、阿部は小さく溜息をついて目をそらした。
 戦闘が最優先される前線―――それに異を唱える程青くはない。しかしいわばデストロンの理想だけを吹き込まれてきたこの青年は、その目的の為に取られている手段の全てを知っている訳ではない。それも阿部の危惧の一つである。
「戻ってくる迄待ちますか?」
「それには及ばない」
腕時計を眺めて、結城は答えた。
「思ったより研究室から持ち込む物がありそうだ。早く帰って準備をしたい」
「では…」
「そうだな。研究所に連絡して、誰かに車を回して貰ってくれ」
「高槻が朝番の筈ですから、来させます」
片桐が律儀に通信室へ走っていく。その背中を見送る結城の横顔を、阿部は案じるように眺めた。
 担当者の気のない対応も、そしてこの状況に一言の連絡もない扱いも、勘ぐろうと思えば幾らでも勘ぐれる。少なくとも阿部には―――多少の先入観は認めて差し引くとしても―――意図的に自分達を蔑ろにされたと思えなくもない。
 しかし結城の表情には、その類いの感情は全くない。ただ一刻も早く帰って研究に支障が出ないようにしたい、と気を揉んでいる風である。きっとここで自分が今考えている事を口にしても、何を馬鹿な、と一笑に付されるだろうと阿部は思った。そういう青年である。
 心ならずもデストロンに身を置いて長い阿部だったが、彼の知る限り結城程早く生身の人間が昇進してきた例はない。二十歳を幾つも出ない若さで科学者グループのトップとなったこの青年は、組織につきものの策謀や権力争いとは全く無縁でやってきたのだ―――今までは。
 その能力に見合う地位を若くして与えられた事も自然に受け止めこそすれ、それを妬む者やそれ故に自分を憎む者が居るとはきっと考えた事もないに違いない。
 これまではそれで充分だった。だが、これから―――デストロンが総力をあげて世界征服に乗り出した以上、結城の立場は本人が考えている以上に意味をもってくる筈だ。本人が望むと望まざるとにかかわらず。
 ふっと阿部は蛍光灯の白んだ光の下で、見えない巨大な歯車が否応なく回り始める、その骨の軋むような音を耳の奥に聞いたように思った。


 その時風見はただ息をのんで見つめている事しかできなかった。
「ガルマジロン?…高木が…?」
目の前で友人の姿が一瞬にして異形に変わる、それは悪夢の光景だった。
 完全に虚をつかれ、かろうじて戦う構えはとったものの、足元に開いた落とし穴に気づく余裕のあろう筈もなかった。
 しかし流石に、いつまでも茫然としてはいなかった。落ちた先はどうやら地下牢らしい。捻れるだろうか、とその鉄柵に手をかけたところで、背後に扉の開く音がした。反射的に戦う姿勢を取りながら風見は振り返り―――闇の中から現れた友人を見据えた。
「高木」
風見の声を、しっ、と低く制して高木はゆっくりと近寄ってきた。
「話がある…きいてくれ」
「今更何だ!」
怒りをこめて振払われた手に肩を打たせて、高木はうなだれた。理由はどうあれ、自分は確かに風見を騙したのに違いない。
「すまん。…こうするより手はなかった」
しかしそれがデストロンの忠実な構成員であり、同時に風見志郎の親友でもある自分が考えに考え抜いた末に選んだ、ただ一つの方法だったのだ。
「俺はお前を救いたい…デストロンに入ってくれ」
デストロンの命令に従って風見を誘い出し、親友として風見を説得する。デストロンに背く事はできず、さりとて親友を見殺しにできない以上、危険である事は承知の上で、これしか選べる道はなかったのだ。
「何?」
風見の声は険しい。予想していた事とはいえ思わずひるみかかるのを堪えて、高木は繰り返した。
「デストロンに入って欲しいんだ」
「デストロンに?この俺がか?…馬鹿な」
言い捨てた友人の横顔を宥めるように眺める。ここで説得できなければ、友人を救う為の彼の企ての全てが無駄になるのだ。
「…怒るな、俺だって最初はそうだった。…しかし」
「しかし何だと言うんだ!」
「…しかし今は違う」
懐かしいな、と痛い程思った。風見志郎は少しも変わってはいない―――その心を許した相手へだけ向ける屈託のなさも、笑顔も、そしてその厳しさも。だからこそ殺させたくはない、と再会して一層つよく思ったのだ。
 そしてもう一度、風見と昔のように同じ目標に向かって競えたらどんなに良いだろうか――と。
「デストロンにはデストロンの理想がある…デストロンが世界を制覇すれば、皆の生活は今よりずっと豊かになるんだ」
高木は何故風見が仮面ライダーV3になったのかは知らない。ただ知っているのは、それが勝ち目のない戦いだという事だ。どんな理由があるにせよ、命を懸けてまで戦う価値のあるものだろうか―――どのみち遠からず、デストロンに支配されるこの地上に。
 だが今ならばまだ間に合う。風見の、改造人間としての能力はデストロンでも充分に評価される筈だ。一介の構成員だった自分が、ガルマジロンとなった事で一気に幹部級の待遇を受ける事になったように、デストロンではその力が―――人間を超える能力がその地位も、忠誠の深さをも決める。
「頼む、志郎…お前がデストロンの為に働くか」
だからその忠誠の証に紋章を腕に刻み、恐ろしい殺戮の力をその誇りとするのだ。デストロンに敵対するものを全て消し去る為に得たこの力を、しかし自分はこの友人にふるわなくてはならないのだろうか。ヨロイ元帥の思惑から逃れられないままに。
「…さもなければ死ぬしかないんだ」
「高木」
思いつめた高木の言葉を、低く風見が遮った。
「お前の変わらぬ友情は嬉しいよ。…だがな、お前のデストロンに対する考え方は間違ってる」
その激しい語気に、高木は一瞬言葉を失って友人を見つめた。
「デストロンは悪の組織だ。掲げた文句は立派だが、しかしそれによって豊かな生活ができるのはほんの一部の幹部だけだ…大多数の者は、今あの山下さんがやられたように奴隷にされ、働かされ…あげくの果て能率が落ちれば死刑だ。そんな世界はまっぴらだ」
叩き付けられる言葉に、ふっと顔がこわばったのが自分でも解った。
 ガルマジロンに変じている間の記憶は完全ではないが、意識ははっきりしている。怪人ガルマジロンの猛々しく残忍な性格の半分はデストロンに植えつけられたものだが、半分は自分の心の闇から増幅されたものである事を高木は知っていた。
(変わっていないと…)
あの時、許しを乞う無抵抗な人々を虐殺し、泡となって溶けていく様子を平然と眺めていたのは、確かに自分だった。
 変わったのは風見ではない。でなければあの時、風見の目の前でガルマジロンに変じる事を一瞬ためらう筈もなかった。
(変わっていたのは…俺の方なのか…)
しかしそれでも風見は自分から目をそむけない。
 もしかしたら、と一瞬思った。
「―――だから高木、お前こそ俺と一緒にここから脱出するんだ」
自分がガルマジロンであると知っても、風見のまなざしはこんなにも真摯だ。デストロンの悪行に手を染めた今も、もしかしたら自分はまだ彼の親友である資格を失ってはいないのだろうか。ひたと自分の目を見て語りかけてくる風見に確かめたくて、高木が思わず口を切ろうとしたその
時である。
「―――そうは行かんぞ」
低く響く声と共に、闇を焦がして揺らめく炎が尖った兜の形にゆらりと実体化した。
「しまった…ヨロイ元帥!」
見すかされていた、と高木は茫然とその怒りのように燃え盛る炎を眺めた。自分の思惑はとうにヨロイ元帥に見破られていたのだ。
「…ガルマジロン」
大幹部の声がその名を呼んだ。
「裏切者は…」
促されているのはデストロンの掟の復誦である。しかしそれが自分への宣告である事を悟って、高木は息をのんだ。
「ヨロイ元帥、私は裏切ってない…」
弁明の言葉は、しかし弱く宙に浮いた。
「―――ひとつ。裏切者は」
その上からヨロイ元帥の声が響く。
「裏切者は」
重ねて促すその声に、思わずつられるように高木は呟いていた。
「…裏切者は…」
改造手術を受けてまでデストロンへの忠誠を示した自分が、デストロンを裏切った事になるのだろうか。友人を助けようとしたばかりに―――ただその友人がデストロンの宿敵だったというだけの理由で。
「裏切者は」
しかしヨロイ元帥の声はそんな疑念を捩じ伏せて響いた。
 デストロンへの忠誠以外の感情を持つ事自体が、既に裏切りに等しいのだ。少なくともガルマジロンである間、自分はかつて持っていた筈の倫理観も正悪の区別も忘れて、ただデストロンの殺戮兵器としての力を試す事に無上の喜びを感じていた。あの時の自分が紛れもなくデストロンであるならば、今の自分は確かにデストロンでなかった頃の自分に戻っている。
 それを裏切りと呼ぶならば。
「…裏切者は…死刑…」
自分の声とは思えない声が、操られるように言葉をつくった瞬間、高木は不意に足を踏み外したような感覚によろめいて絶叫した。
 ガルマジロン―――人間を溶かす鱗と固い甲羅をもつ改造人間。その姿はもう一つの自分であり、その意識は自分の心の一部だ。デストロンへの忠誠の証に選んだその姿を誇りに思うが故にその姿で成した殺戮を誇り、選ばれた人間としてそれ以外の全ての人間の抹殺に露ほどの呵責も感じない。それが自分なのだ。それでなければ自分はガルマジロンである意味を―――自分の半身の意味を失ってしまう。
「…ヨロイ元帥!高木に指一本触れるな…その前に俺と勝負だ!」
ヨロイ元帥の前に立ちふさがった風見の背中を見つめながら、それがもう何の助けにもならないことを高木は悟る。
 自分はデストロンだ。
 そんな絶望のようにめらめらと炎が立ち上がって、高木と風見を隔てた。
「高木!」
「志郎…」
一瞬振り返った風見のまなざしに思わず差し伸べかけた手を戻して、高木はそのまま燃え盛る炎に視線を転じた。
 それがデストロンを裏切る事になるのなら、もう自分は戻れない。ガルマジロンである自分は、デストロンでしか存在できない。
 炎に阻まれて、もう風見の姿も見えない。
 その火焔が自分の底から―――もう一つの自分を呼び覚ます衝動を引き出すのを、高木は待っていた。



     三 邂逅の明日

(…何故…)
どこで自分が変身を解いたのかすら覚えていなかった。
(何故なんだ…)
風を切るハリケーンの速さに、涙をこらえるように目を細めながら風見は答の返る事のない問いを繰り返し続ける。おもく淀む疲れが、悲しみと怒りの残滓のように腕にも足にもまとわりついて離れない。
 自分はこの手で親友を殺したのだ。
 後悔はできない。この世界を守る為にデストロンの怪人と戦う事のできるただ一人の存在―――仮面ライダーV3は揺るがない。しかしそれが解っていても、多分負っているだろう傷よりも、深い痛みが消えない。ガルマジロンに変じていたとはいえ、自分の再三の説得も聞き入れずに戦いを挑んできたのは確かに高木裕介だったのだ。
 何故デストロンを信じたのか。
 何故自分の声を聞きながら、デストロンを裏切る事を拒み続けたのか。
 喉の奥から込み上げてくる問いかけに対する答は、しかし永久に失われたのだ。推し量る事もできない煩悶を抱いて消えた友人を、風見は思った。
 今はただ、思う事しかできないのだった。
 そしてその追想は、一つの残像で途切れる。
 それはV3の回転フルキックが決まるまさにその瞬間、自分を倒す者を見上げたガルマジロンの目だった。あの時、ガルマジロンは確かにまっすぐV3を見すえていたのだ―――あたかも眼前に迫る死を待ち受けるかのような、不思議に落ち着いたまなざしに、あっと思った事を風見は次の瞬間の固い鱗が靴底に砕ける感触と共に覚えている。避けようとすればできたかもしれないにもかかわらず、一歩も退かなかったのは、もしかすると高木がそれを選んだ為ではなかったか。
(馬鹿な…)
そんな思いを振り切るように、風見は唇をきつく噛み締めてハリケーンのスピードを上げた。たちまち左右のくすんだ木立の風景も雲も後へ流れ、風見の視界を波のように過ぎていく。
 しかしどんなに視野を洗っても、消せないものがあることは風見にも解っていた。
 自分への友情と―――解りたくはなかったが、悪魔の組織への忠誠と、そのどちらも捨てられず、捨てられなかったが為に選んだただ一つの行く末を見ていたその友人の目は、V3の複眼のガラス体を通して風見志郎の目の奥に灼きついている。それは風見はデストロンと戦い続ける限り永久に消える事のない、火傷にも似た痛みをもつ傷の一つになる。
 もう幾つそんな傷を負ったろうか。それを日常には痛みとも覚えない、この身体にかわったあの日から。
 その野望の為に人々からその自由を、家族を、幸せの全てを奪っていくデストロン。だからこれ以上その犠牲となる人々を出さない為に、自分が居るのだ。
(高木…)
もう一度静かに、友人の名を呼んでみた。
 その友人の考えていた事は、今も風見の理解の外にある。
 しかしはっきりと解るのは、デストロンと関わらなければ自分はこんな形で高木との別れを迎える筈はなかったという事だった。
(だからお前の為にも、俺はデストロンを許さない。デストロンの最後の一人を倒す迄、戦い続けてみせる…見ていてくれ、高木…)
たとえ幾つの傷をその戦いで負う事になろうとも。
 なおも絡みつく感傷を振り切るように、ハリケーンのエンジンが唸りを上げた。

「…少し仮眠したらどうですか、結城さん」
車が秘密通路から一般道へ抜けた辺りで、隣に座っていた阿部が言った。
「昨夜は徹夜になったじゃないですか」
「…大丈夫だよ」
それでも少し眠そうにまばたきしながら、結城は答えた。
 研究所へ戻ったら、まず引っ越し準備の指示を先に出しておかなくてはならない。休むのはそれからでもできる。
「いい風だ」
眠気を払おうと、窓へ顔を向けた。開けた窓からの風が、結城の前髪を混ぜるように吹き込んでくる。穏やかに晴れた晩秋の朝である。
「…あ」
「どうした、高槻?」
「いえ…」
研究所から結城達を迎えにきて、そのまま帰りも運転手をつとめる事になった若い助手はちらりとバックミラーを見やった。
「後ろから風見志郎が来ます」
「何?」
思わず片桐が助手席から腰を浮かせた。まだかなり遠くはあったが、バックミラーの内にはデストロンならば誰でも知っている風見志郎の姿がはっきりと映っている。
「まさか俺達をつけてきてるんじゃ…」
「そんな訳があるか」
千里眼でもあるまいし、と阿部が苦笑する。車中の四人は白戦闘員服の上から白衣を着ている。一見しただけではそれと解る筈はない。
「偶然だろう。…高槻、スピードを落として適当にやり過ごせ」
「はい」
阿部の指示通り高槻は僅かに速度を緩めた。
 程なくオートバイの排気音が近づいてくるのに、結城はふっと窓の外に視線を向けた。
「…結城さん」
阿部が小さく制して袖を引いたのにも、しかしその時の結城は気づかなかった。
 何故そんなに見たいと思ったのかは、当の結城にも良くは解らない。ただ、それまで資料や映像で嫌と言う程見せられてきた自分達の宿敵、仮面ライダーV3―――風見志郎を、結城は初めて直に見たのだった。
 結城がまじまじと見つめているのにも気づかない風で、その驚く程整った孤高の風貌の主はただまっすぐ前を見ていた。
 前髪を淡く透かす太陽が逆光になって細かな表情は定かでないが、白く陽光に縁取られるすっきりとした鼻梁と、きっと結ばれた唇に意志の強さが見てとれる。少しその横顔が青ざめて見えるのは光の加減ばかりだろうか。既に知っている筈の顔なのに、しかしそれは今まで見せられてきた面ざしとは全く別人のようだった。
 つめたく鋭いまなざしで映像の内から敵意を込めてこちらを睨んでいた瞳が、今はかすかに細められて前を―――遠いところを見ている。怒りとも悲しみともつかない光を溜めて、その目は景色よりもずっと遠いところに向けられていた。
(…彼が)
科学者グループにいる限り決して出会う筈のなかった組織の宿敵を、結城はじっと食い入るように見つめていた。知らず目が引きつけられるような、その横顔を。
(風見志郎…仮面ライダーV3…)
そう胸に呟いても、敵意も憎しみも湧かない自分も不思議だった。
 たとえば流れていく風景の中で、自分とその青年だけが実体をもって静止している―――手を伸ばせば触れられる程のすぐ近くに。そんな奇妙な感覚に思わず手が出かかるのをかろうじて止めて、その代わり結城はもう一度風見を見上げた。
 その端正な横顔を、何かを悼むかにも見えてかすかに細められたまなざしを、何故か記憶に残しておきたくて、ただ強く見つめる。
 そして追い抜く車には一瞥もくれず、風見のハリケーンは再び加速してゆっくりと窓の彼方へと消えていった。時間にして十秒もなかったろう、ほんの僅かな併走である。
「…やれやれ」
運転席の高槻がほっと息をついて、俄に車中の空気もほぐれた。
「寿命が縮みましたよ」
「驚いたなあ。…ああ、でも奴がああして行ったって事は」
片桐が思い当たったように呟く。
「何だか知りませんけど、ヨロイ元帥の作戦が失敗したって事ですね」
そういえばそういう事になるのだろうな、と結城は上の空で思った。不思議と何の感慨もなかった。デストロンの作戦が失敗したとなれば多少なりとも口惜しく思って良い筈なのに、目の前を一陣の風のように走り過ぎていったあの青年に対する憎悪はかけらも覚えない。
「…結城さん、あんまり危ない真似はしないで下さい」
阿部が笑いながらも、まだ少し顔をこわばらせている。それがどういう意味なのか、察するのに少しかかった。
「…ああ」
もし自分の視線に気づいた風見志郎がこちらを見て―――デストロンだと解ったら。
(…だが、どうなっていたろう?)
自分達をデストロンだと知ったら、あの憂いを帯びた瞳は映像で見慣れた単純な敵意を満たすのだろうか。それ以外は思い浮かばないようでいて、その唯一の光景はひどく非現実的に思えてならなかった。
 戦いに勝利をおさめた筈なのに、どこか寂し気に見えたあのまなざしの色が、今も鮮やかに瞼の裏に残っている。
「…だがそんなに闇雲に恐れる事もないだろう?」
「結城さん…?」
違う意味にとられたのは振り返った片桐の目の色で解った。
「あ?…ああ違う違う、別に奴とやりあうつもりはないよ」
確かに相手が戦闘用改造人間であろうと大幹部であろうとお構いなく、主張したい事には遠慮しない自分だったが、噂に高い無敵の改造人間―――仮面ライダーV3と渡り合う事ができると思う程、流石の結城も自分を過信してはいない。
「…ただ、思ったんだ」
ふとそんな思いがよぎるままに口にした。
「例えば奴にデストロンの理念を説明して、理解させたとしたら…奴も無駄な戦いを止めるんじゃないかとね」
「結城さん…?」
リーダーの理想主義は今に始まった事ではなかったが、それにしてもあまりに突拍子もない言葉に片桐がそっくり返って阿部と顔を見合わせる。
「そんな事は無理ですよ。奴は我々を憎んでいるんです」
「何故だい?」
「さあ…」
詳しい事情は片桐も知らない。
「結城さんこそ、どうしていきなりそんな事を?」
阿部が困り顔で笑いかけた。
「…さあ、どうしてだろうな」
結城は深々とシートにもたれかかって、自問するように呟いた。
(どうしてだろうな)
低く噛み締めた呟きは、その時微妙に変化した懐疑となって胸に残った。
 しかしその言葉が意味を変えて再び甦ってくるのは、もう少し後の話になる。
「…結城さんらしいですねえ」
屈託ない笑いに紛らせて、片桐は上体を助手席に戻した。
「奴を説得しようと考えるなんて、結城さん位ですよ」
そうだろうか、と結城は思った。
 本当に、そうなのだろうか?
 しかしそれ以上は考えずに、結城は横から差し出されたスケジュール表を読み始めた。
 真新しい紙の上に、窓から射す晩秋の木漏れ日が、目も覚める程白くひらめいて躍り過ぎた。



                                <完>


   








「仮面ライダーV3」第41話「あッ!人間がとける!ヨロイ元帥登場」を引用したインサイドストーリーです。
「まだ出会っていない風見さんと結城さん」「デストロンでの『揺るがない結城さん』を書きたかったのがひとつ。
もうひとつは「仮面ライダー」第3話のリメイクと捉えられているこの話の僅か2話後に結城さん登場を控えている事を考えると、むしろその伏線的な
要素が強いのではないかこの回? と主張したかったのでした。
 少なくともこの回で風見さんは「デストロンにも、デストロンを正義と信じている人間がいる」という認識をはっきりと持つ訳で。
 そしてそれが友人であっても、どれだけ言葉を交わしても、ついに互いの信じる道を貫くしかなかったという結末を知る訳で。
この話があるのとないのとでは、ライダーマン編に於ける風見さんの言動の意味がまた違ってくるのではないかと思うのは穿ち過ぎでしょうか。

ところでタイトルの「B.C.」ですが、その心は「(愛の)救世主前」(笑)まあ。そういう事で。

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