1974.4.6〜1975.9.28放映の特撮作品。全52話。
秘密刑事・大門豊が犯罪捜査ロボット・電人ザボーガーと共に、父の仇でもある秘密殺人強盗機関Σ
(シグマ)と戦うドラマ。なおΣ団は第39話で壊滅し、第40話より新たな敵・恐竜軍団が現れる。
この「夕闇」は恐竜軍団シリーズに入って少し経った頃、と想定して書いたもの。
大門豊(山口暁):地中海のコルタ島で訓練を受けていた秘密刑事。
ザボーガーを起動し、命令を下せる唯一の人物。というのもその胸には、6才の時に事故に遭い
父・大門博士が「心臓の動きを助ける」為に埋め込んだ電極回路があり、この回路から大門の怒
りに呼応した「怒りの電流」が発生してザボーガーを動かすのである。
という設定だけでももう立派に主役なのだが、実際はその上に生身の人間とは思えない戦闘力
と人間離れした回復力を併せもった無敵の主人公。素手で敵のロボットを倒し、数分なら呼吸を
止めている事も可能、全身火傷を負ってもすぐに回復し、たとえ心臓が止まっても電極回路が復
活させるのでもう不死身である。武器がなければ本気でザボーガーより強いかもしれない。
秋月玄(風戸拳):Σ団のボス・悪之宮博士に育てられた青年。
その恩義からΣ団の為に働いている筈なのだが、気質はあまりΣ団に合っていなかったようで、
悪之宮博士に逆らわないように孫悟空の禁錮咒みたいな鉄の輪を頭につけられていた。
「自分より強い者を認めない」と大門をライバルに決め、事あるごとに対決を挑んだがその度に
敗れ、またそんな中で自分と同じ境遇の少女・冬子と巡り会う事で感情にも変化が生まれる。
紆余曲折の末に大門との最後の対決で敗北を認め、Σ団に戻る事なく冬子と共に去っていった。
その後の「恐竜軍団シリーズ」を見るにつけ「××(一応伏せ字)より秋月が居れば良かったの
に…」と退場がつくづく惜しまれるのである。
ザボーガー(田尻陽一郎・他):大門博士が造った犯罪捜査ロボット。
バイク形態のマシーンザボーガーから人型、またその逆に変型する。基本的には大門豊の命令で
動くのだがどうやら自立した意識もあるらしく、目の前の大門豊の危機には命令がなくても反応
する。しかし、にもかかわらず「自分自身の危機」には命令がないと対応できず敵にボコボコに
やられてしまうのだ…「お前の弟」とか抜かしておきながら防衛機能すらないとは製作者の良識
が疑われる。正直あまりに健気なので不憫でならない。
冬子(戸川京子):身寄りのない子供達が暮らす「太陽の家」の少女。
秋月玄と知りあった事で一時はΣ団に利用されかかるが、結果的にはその事件が秋月をΣ団から
離反させる事になる。まだ年端もいかない少女でありながら、初対面にして秋月の心をとらえた
その手管には見る度に「冬子…恐ろしい子…」と思わず呟かされる。