《前置き》
2016年1月某日、東京都下の最寄駅に貼られたポスターをじっと見つめる一人の女がいた。
「今年こそは……」
それは昨年のこの頃同じようにポスターを目にし「おー、スタンプラリーやるんだウルトラマン。ふ〜ん」と流しておきながら、あるきっかけからなだれをうつようにのめり込んだ女であった。
(詳細は昨年の記事「『来たぞ我らの!ウルトラマンスタンプラリー』を巡る冒険・外伝/御徒町編(序章)」「『来たぞ我らの!ウルトラマンスタンプラリー』を巡る冒険・外伝/御徒町編」をご参照いただきたい)
「去年は期間後半からの参加だったからアクリルスタンドなんて影も形もなかったけど、今年はスタートから参加してオリジナル商品ゲットだぜ。うふふふふふ」とオタクの執念をたぎらす女。
というのもこのスタンプラリー、普通にスタンプを集めるだけでも楽しいのは勿論、10駅分のスタンプを集めただけでも賞品があるのだ。
去年もオリジナルめんこは貰ったのだが、「指定のNEW DAYSで300円以上買い物すると貰える特製アクリルスタンド全10種」は私がスタンプを捺し始めた頃にはとっくに店頭から姿を消していたのである。
聞くところによると、ラリースタート後1週間を待たず全て配布終了したという。
そこで今年はJR東日本も「オリジナル賞品を、後半からの参加者にもチャンスがあるように」と考えられたらしい。
2016年のオリジナル賞品全5種は一度に投入せず、ラリー期間を5分割してその初日に1種ずつ配布スタート、としたのだ。
これなら去年の私のように、2月に入ってから本腰入れて集め始めた人でも参加のチャンスがある。
このアイデア自体は悪くなかったとは思う。が、正直なところ参加者の気合を低く見積もりすぎだったのではないかとも思う。
勿論そのような事はJR東日本も、ポスターを見つめてリベンジに燃ゆるオタクもまだこの時点では全く知る由もなかった事だった。
《前置き・終わり》
という訳で今年はスタート前日の夜から「駅のどこにもスタンプ帳ないな……あ、そうか明日からだ。そもそも最寄駅はスタンプラリー圏外だった。こりゃ失敬」と浮き足立ちつつも開始を待ち構えていたのです。
「去年は64駅だったのが今年は65駅とな。増えたのはどこですか?……って、去年はなかった東京モノレールの駅が増えてるじゃないですか。天王洲アイルはともかく、羽田空港なんてもう×年も行ってないですよ!」と仰け反りつつ、しかしそれ以外の駅は前回の経験をふまえて滞りなく捺せました。人間とは何歳になっても学習する生き物であるのです。
「新日本橋は東京駅から総武本線」とか「池袋〜田端間の埼京線(赤羽乗り換え)京浜東北線各駅ルートは、十条駅のホーム乗り降りを考えると池袋から埼京線に乗って赤羽で京浜東北線に乗り換えた方が楽」とか「常磐線のここからここまでは千代田線に乗らないと止まりませんよ!地底GOGOGO!」といった知識も蓄積されていたので、スタンプラリーそのものはかなり順調に進んだといって良いでしょう。
しかし去年は蚊帳の外だったオリジナル賞品争奪戦が、まさに未体験レッドゾーンだったのでした。
去年のアクリルスタンドに代わり、今年の賞品はピンバッジ。
「科学特捜隊」「ウルトラ警備隊」「MAT」「TAC」「ZAT」の全5種、オタク非オタクにかかわらず手にして嬉しいステキ賞品です。
にもかかわらず「ピンバッジ全5種、1種につき限定1万個」という数は少なすぎるのではないか、と素人が考えるまでもなく、蓋を開けてみればそれは仁義なき戦いでした。
科学特捜隊のバッジは昨年同様、開始後数日は残っていたようですが。
しかしウルトラ警備隊からはもう新たにスタンプを集めなくても良い訳で、そうなれば配布開始日当日の開店時間から客が殺到・即終了するのは当然と言えば当然の結果でした。
更に参加者も増えてくる事もあり、回を重ねるごとに激戦の度を増していくピンバッジ争奪戦。
店員さんに配布終了を宣言されると、無言のまま手にした品を棚へ戻してまだ残っている(と思われる)駅へと潮の引くように移動していく人々を目の当たりにすると「500円以上の買い物で無料配布」という太っ腹な賞品にあれこれ言うのも申し訳ないながら、もう少し数を増やしていただくか、一昨年の「東京駅限定Suica」のように希望者全員発送(勿論その為の条件追加に否やはない)にしていただけないものか、と思う訳です。私が始発バスに乗ったのは、今世紀に入って多分初めてです(笑)
随分長くなってこれでは「外伝」ではなく「正伝」になってしまうではないですか、と自戒しつつ。
そんな訳で様々な陥穽や困惑もありましたが、そんな事はスタンプラリーの楽しさの前には些末事というものでした。今回も65駅全駅制覇して金色の制覇証を上野駅でいただき、さらに東京駅八重洲口のグランルーフと、川崎の「帰ってきた怪獣酒場」に設置されたスペシャルスタンプも捺して、実際の質量以上に重みあるスタンプ帳マイ・コンプリートを手にしたのです。
そしてもう片手には、カメラを持っております。
今年も数々の駅が、楽しい飾り付けや展示でイベントを盛り上げていました。
去年は気づいたのが遅かったので撮り逃しが結構あった(「冬 ギガス 始めました」の有楽町を撮り逃したのは痛恨の極み)のですが、今年は余裕をもってまわったのでほぼ見落としはないと思われます。
しかし撮った枚数が250枚以上になったので、一応取捨選択するとは言えかなりの長さが予想され、かつ上手くまとめられるかどうか大変不安ではありますが、よろしければぽちぽちおつきあい下さい。